高所恐怖症でも武道館でスタンディングする方法

先日、武道館へ星野源のコンサートを聴きに行ってきましたー!

過去何回か武道館へ行ったことはあったものの、いままでは友達のくじ運のおかげか、2階席でも手すりが前にあったり、実はそこまで後ろじゃなかったりしてたので、すっかり忘れてたんですよね。

武道館がすり鉢状の急勾配な作りをしてるということを……。

ということで、高所恐怖症のおいらでも、どうにかこうにかスタンディングしてきましたよーというお話。


武道館といえば、後ろのほうの席でもステージが近くに見える会場だと評判ですが、今回の席は後ろから数えた方が早いくらい後ろのU列。
2階とか書いてあったから、アルファベット順だっつーことを見落としてたぜ……。


ということで、仕事終えて超ダッシュかまして、グッズ見るのも後回しにして席へと着いたら、こんな感じでした。


すり鉢なイメージでいうところの、フチというか、ほぼ天井。
コレデ2階ッテ嘘デスヨネ?


人が点になるほど、下までみっしり。
高所恐怖症つっても、人によっていろんなタイプだと思うんですが、自分の場合、

「ここすごく高い場所」
「足場が不安定で落ちそう」

が重なるとアウトです。

ビルのなかにいる分には大丈夫だけど(もちろん高層ビルは苦手だけど)、窓際とか、スケスケのエレベーターとか、人が歩くだけで揺れる歩道橋やら橋とか、そういう「不安定」さと自分のいる位置が「高い場所」なんだと自覚できた時点で、恐怖が込み上げてきます。

まじ、歩道橋とかも、できることなら回避したい。
どうしても横断歩道や地下道などがなくて渡らなくてはならない場合は、視界に高さが計れるような外部のものが入らないようなるべくシャットアウトして、小走りに渡ります。
周りの迷惑も省みず、なるべく橋の真ん中を。(端に行くと高さが如実に実感できて動けなくなるから)

てなわけで、武道館の天井近くの席は手すりもないし、椅子はちいさいし、ステージを見るには、すり鉢上に急カーブがついた人達が目に入る(=高い場所で、支えもなく不安定だと認識できてしまう)ので、恐怖心との戦いになりました。


ちなみに足場というか、スペースは靴のサイズくらいしかなく。
つまり立っても座っても前後に足を動かす余裕はほぼないという状態。

コンサートがはじまり、一斉に総立ちしたらどうしよう!!??
3時間耐えられる自信がこれっぽっちもないんですけど……!
と、はじまる前から敗北感でいっぱいになっていたところ、今回のコンサートは弾き語り形式のひとりコンサートだったからか、座って聴くことができました。

それでも真下を覗き込むと怖くてぶるってしまうので、どうにかこうにか、ステージの上だけを見ることに集中!
ある意味熱い視線というか、かなり必死な形相で見つめていました。


そして、スタンディングタイム。
そりゃやるよね。
フェスだとみんなに自由に踊って欲しいけど、今回のコンサートでは1万3千人が同じ動きをするってことに意味があると思うというような語りのもと、スタンディング&ハンドクラップで一緒に演奏に参加することになりました。

えいやっと意を決して立ってみたけれど……



足の外側にしか力が入らない(=踏ん張れない)!!


椅子に手をついてバランスを取ろうにも、椅子の位置が下過ぎて、手を置くと中腰になっちゃうしで、こりゃアカン! と、潔く座ることに。
ノリが悪いヤツに見えるんだろうな〜! 気持ちはみんなと一緒なんだけど……(´;ω;`)と、楽しそうな周りを見ながら、取りあえず座ったことにより足場が安定したので、人垣の隙間からステージのモニターを見てました。


そうこうしているうちにセットチェンジのため一同着席。
そして、楽しい時間はあっという間。
武道館に現れた和室セットのなかで歌う星野源や、ニセ明のムービーにドラムを叩く星野源などを堪能して、満を期してのアンコール。

その前のダンスにもジャンプ&ウェーブにも参加できなかったし、アンコールだし! と、もう一回気持ちを奮い立たせて立ってみました!


ヤバイぐらいにグラグラして、勢い余って前の人を突き落としそうになり(藁をも掴む思いで、全然知らない前の人の背中に縋りそうになった)、こりゃヤバイどころじゃなくて、大惨事を引き起こしてしまうべ! でもアンコールの2曲だけどうにかならんのか!? と脳みそ大混乱のなかで、思いつきました。


前がダメなら後ろに行けばいいじゃない。


脳内でマリー・アントワネットの声が聞こえた気がする。


そう。背の低い椅子の座面が、ちょうど膝の裏にジャストフィット。
後ろに反り返るようにして、体重をすべてこの膝裏にあたる椅子へかけました。
相変わらず地面に着いてる足は外側にしか力が入らず、踏ん張ることもできなかったので、膝裏と太ももって、なんかよく分からないところでバランスを取ることに……!

そしたらどうにか立っていることが出来ましたーーー!!!(2曲だけだけど)

身体のグラグラも(少し)緩和されて、相変わらず恐怖心は感じながらも、最後を楽しむことが出来ました。よかったよかった。


結論

高所恐怖症の人が武道館コンサートを楽しむには、

周りの目を気にせず座ったままでいる

か、

おもいっきりくじ運のいい友だちにチケットを取ってもらう

しかないなと思いました。

おいらが取った方法は、終わったあとしばらく膝が曲がらなくなるので(ずっと膝裏を反ることになるので)、どうにもならない場合のみ、お試しください〜。
(まじで、コンサート終わったあと、10分以上座って足叩いてました。。。)